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日本国憲法を学ぶ [憲法・九条]

日本の憲法


第1章 天 皇


第1条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。


第2条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。


皇室典範


第3条 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。


第4条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。


2 天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。


第5条 皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行ふ。この場合には、前条第一項の規定を準用する。


摂政(皇室典範)


第6条 天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。


2 天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。


第7条 天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。


一 憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。

二 国会を召集すること。

三 衆議院を解散すること。

四 国会議員の総選挙の施行を公示すること。

五 国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。

六 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。

七 栄典を授与すること。

八 批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。

九 外国の大使及び公使を接受すること。

十 儀式を行ふこと。


第8条 皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない。


18.3.31坂ノ上・家の裏.JPG
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スポーツ庁の部活ガイドラインについて 全教談話 [部活問題]

【全教談話】


スポーツ庁「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」の発表にあたって


2018年3月30日
全日本教職員組合(全教) 
書記長 小畑 雅子


 スポーツ庁は、3月19日「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」(以下、「ガイドライン」)を発表しました。


 「ガイドライン」が、運動部活動の実態や私たちの要求を反映し、
「適切な休養日等の設定」として「週当たり2日以上の休養日」
「土曜日及び日曜日の少なくとも1日以上を休養日」や、
1日の活動時間の基準を示し、
「定期試験前後の一定期間等・・の部活動の休養日」を例示したことは、
子どもたちへの過度な負担や教職員の長時間労働を解消する上で一定の指標を示すものです。
今後、各学校の教職員での民主的集団的議論を経て実態に応じた具体化が求められます。


 また、「適切な指導の実施」として、
生徒の心身の健康管理、
事故防止及び体罰・ハラスメントの根絶や、
スポーツ医・科学の見地から適切な休養をとること、
生徒とのコミュニケーションを十分にはかること
などを示していることは必要な指摘です。
心身の過度な負担予防や科学的練習方法の導入など、
医療分野・競技分野等の専門家による科学的知見を導入することが求められます。


 さらに、大会等の開催について、
過度な負担とならないよう統廃合や
「参加する大会等の上限の目安等」を定めること、
中央競技団体に「指導の手引」作成等を求めたことは、
過度な活動を抑制する上で必要なとりくみです。
今後、全国中学校体育大会の見直しや全国的な競技大会・対外試合の見直しを行うことが求められます。


 一方、「ガイドライン」は、「運動部活動の方針の策定等」として、
顧問に、年間の活動計画及び毎月の活動計画及び活動実績を策定し
校長に提出することを求めていますが、
教職員のさらなる負担増や、自主的な活動の抑制につながる危険性があります。
必要なことは、顧問まかせにせず、
生徒の声を聞き、職場での民主的集団的議論によって学校全体の体制づくりを行うことです。


 また、「ガイドライン」は、「地域との連携等」として、
「学校と地域が協働・融合した形での地域におけるスポーツ環境整備をすすめる」としています。
しかし、現在、学校と教職員がスポーツクラブまで関わり、
その肩代わりをしている学校・地域では、
教職員にとって過度な負担となる例も見受けられます。
地域のスポーツクラブや自治体のとりくみは、
学校の部活動と連携をとりつつも、
それぞれの活動の位置づけをしっかり区別すべきです。
また、地域のとりくみにおいても、体罰や過度な練習などが行われることがないようにすることが求められます。


 全教は、「ガイドライン」策定にあたって、
スポーツ庁の意見照会を受け
11月10日「長時間過密勤務を解消し、子どもの成長・発達を保障する運動部活動にするための提言」等の意見を表明しました。
また、11月20日「教職員の長時間過密労働の抜本的な解決を求める全教の提言」を発出し
「行政が実効あるガイドラインを示し、教職員と子ども双方の心身の健康を守る手立て」等を求めてきました。
その立場から、運動部活動を、
子どもたちのスポーツ要求に根差し人間的成長・発達を保障するものとし、
教職員の長時間過密労働を解消するためには、
さらに検討すべき課題が多く残されていると考えます。
全教は、子どもたちの文化・スポーツに対する要求に応え、
すべての子どもの成長・発達を保障する観点から、
そのあり方について、父母・保護者、地域住民、関係機関との議論を深め、合意づくりを広げていく決意です。
  
                                     以上
スポーツ庁HP
  http://www.mext.go.jp/sports/b_menu/shingi/013_index/toushin/1402678.htm

18.3.30教育会館前桜と堀①.JPG


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憲法 前文 政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないよう [憲法・九条]

憲法
18.3.28国会議員会館前・抗議集会・森友証人喚問①.JPG

前 文


日本国民は、


正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、


われらとわれらの子孫のために、


諸国民との協和による成果と、


わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、


政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、


ここに主権が国民に存することを宣言し、


この憲法を確定する。


そもそも国政は、


国民の厳粛な信託によるものてあつて、


その権威は国民に由来し、


その権力は国民の代表者がこれを行使し、


その福利は国民がこれを享受する。


これは人類普遍の原理であり、


この憲法は、


かかる原理に基くものである。


われらは、


これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。


日本国民は、


恒久の平和を念願し、


人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、


平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、


われらの安全と生存を保持しようと決意した。


われらは、


平和を維持し、


専制と隷従、圧迫と偏狭を


地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、


名誉ある地位を占めたいと思ふ。


われらは、


全世界の国民が、


ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、


平和のうちに生存する権利を有することを確認する。


われらは、


いづれの国家も、


自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、


政治道徳の法則は、


普遍的なものであり、


この法則に従ふことは、


自国の主権を維持し、


他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。


日本国民は、


国家の名誉にかけ、


全力をあげて


この崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。


18.3.27駿府城公園・夜桜②.JPG

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全教が 文科省と交渉  春闘 [全教の活動]

2018年3月14日に、


【全教が文科省と交渉】


抜本的な定数増、少人数学級の実施、教育政策の見直しで、
教職員の長時間過密労働の解消を


      ~文科省と2018春闘要求交渉~


 全教は3月14日(水)、文部科学省と「全教2018年春闘要求書」にもとづく交渉を行いました。全教から中央執行委員長、書記長をはじめ9人が参加し、文科省からは初中教育局財務課長、財務課専門職、財務課給与企画係長、財務課高校修学支援室企画係、大臣官房国際課調査主任、高校教育局学生留学課法規係長が参加しました。
交渉の冒頭、全教委員長から、教職員の長時間過密労働の解消について
「抜本的な定数増と小1から高3までの少人数学級の実施、学校現場に押し付けられている様々な施策の見直しを抜きにして根本的な解決はない」と、文科省としての責任ある施策の実現を求めました。
 さらに、「現状は労働基準法や給特法などに反して違法状態。労働時間の管理をはじめとする法規制を厳格に順守する立場を文科行政に求める」とした上で、「勤務条件を整備する義務は雇用者である都道府県や政令市などとともに、国にも課せられている」とし、法に基づいて教職員定数、学級編制、教職員の給与等に責任ある施策を求めました。
 さらに、「教職員の勤務条件に関わる検討をすすめるにあたっては、そのメンバーに当事者である教職員組合を加えるべきである」と強く求めました。


交渉は4つの重点要求にそってやりとりがおこなわれました。


教員の業務負担の軽減を図ることは急務


 教職員の長時間過密労働の解消に向け、小中高すべてで35人学級の実現、教員一人当たりの持ち授業時数の設定が可能となる抜本的な定数改善など実効あるとりくみを求めるという要求に対し、文科省は「昨年4月に公表した勤務実態調査で、教員の長時間勤務については看過できないことが明らかになった。教員の業務負担の軽減を図ることは急務である。新しい学習指導要領の円滑な実施と教員の働き方改革の両立という観点から施策を考えている」と回答しました。
 これに対し全教は、「文科省は、1958年の義務標準法制定当時、一人の教員が授業に充てる時間は勤務時間の半分程度で、残りの半分は授業準備や校務に充てるという計算で定数配置を決めたと国会答弁しているが、当時の積算根拠が崩れている。持ち時間数の上限を設定し、それに合わせて教職員定数を抜本的に改善してほしい」と発言しました。
 また「高校の標準法改正について、きわめて及び腰というのが近年の文科省の姿勢だと指摘せざるを得ない。標準法そのものを見直して、法的な裏付けをもって何とか高校の教職員定数を増やすことが必要」と述べました。
 文科省は「教職員定数の改善については引き続きしっかりととりくんでいきたいと思っている。高校については、高校教育のあり方の議論をする中でとらえ直していく必要があると考えている」と答えました。


給特法の改正で時間外勤務手当支給を求める


 給特法の改正、教職調整額の維持、労働基準法37条と整合性を持つ時間外勤務手当の制度をつくるという全教の要求に対し、文科省は「昨年末に出された中教審中間まとめでは、給特法の在り方を含む教員の働き方については引き続き議論を進めていく必要があるとなっている。まさにこれから検討していくということ」と回答しました。
 これに対し、全教は「給特法も労基法も、その基本は超過勤務を命じないことを原則としており、コンプライアンスを口にされる政府や文科省の姿勢が鋭く問われていることを指摘せざるをえない。給特法の改正で、臨時または緊急の場合の限定4項目を含めた時間外勤務については時間外勤務手当を支給できるようにすることを求める」と強く要求しました。
 文科省は、「子どもたちに質の高い教育を確保するという観点からして看過できない状況であり定数の改善にもとりくんでいく」と答えました。
 全教は「当然様々な観点から対策をとっていくことは重要だが、勤務時間の中では終わらないような仕事があるのは事実であり、だからこそ看過できない状況になっている」と述べました。


『教育に穴があく』問題、今すぐ解消を


 また、定数内の臨時教員は置かず、代替者配置の遅れ、未配置を即時解消するとともに、臨時教職員の賃金・労働条件を改善するという要求に対して、文科省は「教員の任用については任命権者である都道府県、政令市教育委員会の権限と責任において行うもの。教育の機会均等や教育水準の維持・向上といった観点から非正規教員の配置によってあまりにも支障が生じる場合には、正規雇用教員の配置が望ましいと国会などでも答弁している」と回答しました。
 この回答に対し、全教は、「『教育に穴があく』問題は、子どもたちの学習権を保障する点でも、その学校で働く教職員の精神的・肉体的負担を増加させるという点でも、今すぐ解消しなければならない」「臨時教職員に関わって、『同一労働同一賃金』『均等待遇』を教育労働の現場でも実現するよう強く求める」と、全国の深刻な実態を踏まえた、文科省の責任ある対応を求めました。


 また、全教は、「昨年末の交渉で『正規職員の採用計画や代替職員の配置計画について、会議等できちんとやるように指導を強めたい』と回答したが、どのように指導したのか。また、全国の実態把握をしているのか、する予定はないのか」と文科省の姿勢を質しました。 
 これに対し文科省は、「常日頃教育委員会と接触し、また担当者を集めた会議でも子どもたちの指導に支障がないようにという話を伝えている。基本的には都道府県教育委員会の責任で行うべき問題であり、現段階で全国的な調査を行う考えはない」との回答にとどまりました。


家庭の経済的な事情に左右されない教育保障は大変重要


 国際人権規約留保撤回を踏まえた、中等・高等教育段階の「無償教育の漸進的導入」をすすめる計画を策定し、国連から求められている「無償教育の具体的行動計画」を教職員組合などの意見を反映させたものとするという要求に対し、文科省は「条約締結国の義務として中等・高等教育無償前進のための計画をつくれということが求められているわけではなく、現段階でそういう計画を作ることは考えていない。しかし、家庭の経済的な事情に左右されることなく希望する質の高い教育を受けることができることは大変重要。昨年12月に閣議決定された経済政策パッケージにおいても、高等教育の無償化、授業料免除、給付型奨学金拡大、年収950万円以下世帯の私立高校授業料の実質無償化など、消費税の税率をあげることを前提に2020年度に向けて実施していくことが示されている」と答えました。
 全教は「所得による制限があることで、生徒を選別せざるを得ない実態がある。すべての子どもたちに経済状況に左右されず学ぶことを保障する制度を確立すべき」「5月末までに国連社会権規約委員会から『無償教育の具体的行動計画』提出が求められている中で、教育の当事者である教職員団体との協議は政策判断において必須条件だ」と述べました。


 最後に、全教書記長が「教員免許更新制については、公務員の定年制延長の話も出てきている中では、65歳の問題なども出てきている。それも含めて、別の機会に話し合いを持ちたい」と、継続した交渉を要請し終了しました。


18.3.25一加番の桜.JPG


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全教談話  第3期教育振興基本計画(答申)について [教育政策・教育「改革」]

【全教談話】
第3期教育振興基本計画(答申)について


  ~国やグローバル企業が求める「人材」づくり政策でなく、
父母・保護者、教職員の願い踏まえた教育条件整備計画の策定を~


2018年3月14日
全日本教職員組合(全教)
書記長 小畑 雅子


1、中央教育審議会(以下、中教審)は、3月8日、「第3期教育振興基本計画について」(答申)(以下、「答申」)を決定し、文部科学大臣に提出しました。


 全教は、教育振興基本計画そのものが時の政府による教育介入をすすめる意図をもって改悪教育基本法第17条に位置付けられたものであることから、第1期教育振興基本計画策定時から反対の立場を明確にしてきました。また、「第3期教育振興基本計画の策定に向けたこれまでの審議経過について」(以下「審議経過」)に関して公聴会に参加し、第3期計画策定にあたってもその立場を表明した上で、計画の策定を行うならば、
①政府は教育に対し介入しないことを原則とすべきであること、
②ゆきとどいた教育をすすめるため、子どもと学校の実態をふまえた教育条件整備に限定すること、の2点を求める意見表明を行いました。


2、国は教育の内容に対し介入しないことが原則です。その観点から「答申」は重大な問題点を持っています。
(1)「答申」は、「第4次産業革命」「超スマート社会」等の到来を予想し、「2030年以降の社会像の展望を踏まえた個人と社会の目指すべき姿と教育の役割」として、「新たな価値を創造する人材の育成」などを示しています。子どもの貧困・格差の問題や自己肯定感が低いことなどを指摘しながらも、全体として国や一部グローバル企業が求める「人材」づくりの観点から教育をすすめるものとなっています。改訂学習指導要領により、国が定めた「育成すべき資質・能力」や「愛国心」を押しつけるなど、国と財界への奉仕者を育成することをめざす教育をすすめることにつながるものです。教育のあり方は、子どもや地域・学校の実態を深くリアルにとらえ、そこから検討されるべきです。


(2)「答申」は、平成30年度から5年間における「目標の進捗状況を把握するための測定指標及び参考指標」(以下、「指標」)を示しています。国が「指標」を示すことは、国家や一部グローバル企業の求める「人材」づくりをすすめる政策誘導のための道具と言わざるを得ません。


○ 「指標」について、「その数値の達成が自己目的化され、本来の目指すべき状況とのかい離や望
 まざる結果を招かないよう、十分に留意することが必要」としています。しかし、結果として各地方自治体や各学校では「指標」が自己目的化し、一人歩きしています。例えば「全国学テ」は、その県別平均正答率の各県順位が示され、「県の教育目標に『全国○○位をめざす』などを入れる」「3月から過去問題のドリル指導がくりかえされている」などの実態が全国に蔓延しています。福井県議会において「日本一であり続けることが目的化し、本来の公教育のあるべき姿が見失われてきたのではないか検証する必要がある」などとした「教育行政の根本的見直しを求める意見書」が可決されるなど、その矛盾がひろがっています。「エビデンス(客観的な根拠)ベース」による「指標」の設定と、それを基にしたPDCAサイクルをまわすことにより、いっそう教育の歪みにつながる危険性があります。


  福井県議会2017年12月意見書
http://gikai.pref.fukui.jp/common/giketsu/myweb.exe/result%7C3%7Cguest05%7C%7C9352%7C0%7C0%7C223


○ 「自分にはよいところがあると思う児童生徒の割合の改善」「進路について将来の仕事に関する
 ことを意識する高校生の割合」等の「指標」は内面や意識に関わるもので、機械的に数値化し測定できるものでなく、国が子どもたちの心の中まで踏み込み、管理することにつながるといわざるを得ません。また、「地域において子育ての悩みや不安を相談できる人がいる保護者の割合の改善」「家の人と学校での出来事について話をしている児童・生徒の割合の改善」等の「指標」は、国が地域・家庭のあり方に特定の価値観を「指標」として持ち込み、押しつけるものです。


○ 日本の教育制度は国連子どもの権利委員会から「過度に競争的」であると再三勧告されてきました。しかし、「答申」は、現状を改善するどころか「これまでの取組の成果」に「我が国が引き続き世界トップレベルであること」をあげ、「指標」に「各種国際調査を通じて世界トップレベルを維持」をあげています。「全国学テ」等による競争の教育が、子どもたちの生活と学びの個別化・分断化をすすめ、排他的な競争意識や自他への不信感を拡大していることについての分析や反省もなく、さらに競争主義的な「指標」を掲げることは大きな問題です。


3.国がおこなうべきは、子どもや父母・保護者、教職員の願いにこたえ、すべての子どもたちの成長を保障する教育条件を整備することです。


○ 「答申」は、「審議経過」に「Ⅴ 今後の教育政策の遂行に当たって特に留意すべき視点」を追記し、「教育投資の在り方」を示しました。教育投資に関する公財政支出総額についてOECD諸国との対比データを示し、第2期と同様に「OECD諸国など諸外国における公財政支出など教育投資の状況を参考とし、真に必要な教育投資を確保していくことが必要」としています。ただちにOECD諸国平均並みの公財政支出を行うことを示すべきです。


○ 「答申」は教育の無償化について「政策パッケージを着実に実施」としています。しかし安倍首相が総選挙で公約した「高等教育無償化」「私立高校実質無償化」などは「2兆円パッケージ」に入れられ、消費税増税を予定する2019年度以降に先送りされ、「看板倒れ」となりました。父母・保護者、子どもたちの切実な願いである、教育の各段階での無償化や教育費の負担軽減について、すべての子どもたちを対象に継続的に推進することが重要です。教育の無償化を、国の責任において推進することを明確に示すべきです。


○ 「答申」は「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導体制の整備等」をかかげています。しかし、そこで教職員定数改善や35人以下学級の実施について触れていないことは、多くの父母・保護者、国民の切実な願いに背を向ける重大な問題です。


○ 教職員の長時間過密労働の解消は、「看過できない」課題であるにもかかわらず、「答申」では、「指標」に「1週間当たりの学内総勤務時間の短縮」等を示し、「指導・事務体制の効果的な強化・充実、専門スタッフとの連携・分担体制構築等を通じて、教師が本来行うべき教育に関する業務に集中できる持続可能な学校指導体制を整備」とするのみで根本的な改善の方向を示していません。競争主義的な教育政策を改め、教職員定数改善を直ちに行い、教職員の長時間過密労働解消を行うことが求められます。


○ 地方教育行政においても、子どもや学校・地域の実態を踏まえ、すべての子どもたちの成長を保障する教育条件を自主的に整備することが求められます。しかし、「答申」は「国全体の目標も参考にしつつ、各地域や教育実践の現場において、それぞれの実情も踏まえながら各関係者が自主的に設定することが期待される」として、各地方自治体や学校現場に「指標」策定を押しつけています。


4.今、日本の教育に求められるのは、競争主義的な教育政策を改め、国の責任による35人以下学級の実施、教職員定数の抜本的改善、給付制奨学金制度の拡充、権利としての教育の無償化、障害児学校学校設置基準の策定などの教育条件整備です。全教は、すべての子どもたちの成長を保障するゆきとどいた教育をすすめる立場から、「答申」を抜本的に見直し、国家や一部グローバル企業が求める「人材」づくりをすすめる政策を転換し、父母・保護者、教職員の願いを踏まえた教育条件整備計画の策定を求めるものです。


                              以上

日曜日夕方6時 県庁と桜
18.3.25日曜日夕方6時の県庁と桜.JPG 


火曜日 夜 草深橋の袂の赤いシャクナゲ←で、いいよね。
18.3.27しゃくなげ.JPG



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不当な教育介入に断固抗議! [教育の自主性を!]

【全教談話】


文部科学省による学校と地方教育委員会への不当な教育介入に断固抗議する!


2018年3月20日
全日本教職員組合(全教)
書記長 小畑 雅子


1.文部科学省が、2 月に名古屋市立中学校で文部科学省前事務次官の前川喜平氏が授業の一環として講演したことについて、名古屋市教育委員会を通じ、学校長に対し、講演内容等の確認や録音データの提出を求め、不当な圧力をかけていたことが明らかとなりました。全教は、文科省による、憲法の精神に反する教育への不当な介入に、断固抗議するものです。


2.文科省が個別の学校の授業内容について調査することは極めて異例です。文科省は 2 回のメールで計26 項目にわたり、講師に招いた目的、謝礼額、参加人数、保護者や生徒の反応などについて「具体的かつ詳細にご教示ください」などと執拗に問い詰めています。さらに、講演の録音データの提供を要求するとともに、「どのような方がどの程度参加されたか」などと参加者の情報まで求めています。
 また、名古屋市教委に対しても「前川氏の講演による授業をどのように判断しているか、お考えをご教示ください」などと圧力をかけています。今回の文科省の行為は「調査」などではなく、明らかに、教育への不当な介入であり、学校と地方教育委員会に対する恫喝ともとれるものです。


3.教育基本法には、戦前の国家主義的な教育への反省から「教育は、不当な支配に服することなく」行われるものであることが明記されています。最高裁も「教育内容に対する・・国家的介入はできるだけ抑制的であること」(旭川学テ判決)としています。しかし、林文科大臣は、「法令にのっとった行為。一般的にあること」などと開き直り、正当化しようとしています。授業の内容など教育課程の編成権は各学校にあり、本来文科省は、不当な介入から学校を守るべき立場です。その文科省が各学校の授業の内容に介入し圧力をかけるなど、憲法と教育基本法が禁じている国家権力による教育内容への不当な支配そのものであり、許されるものではありません。このような文科省による学校や地方教育委員会への介入がまかり通るなら、子どもたちの実態をふまえた創意ある多様で豊かな教育活動が阻害されることとなり、国による教育統制につながります。


4.また、文科省のメールでは、「出会い系バーの店を利用」「こうした背景がある同氏」などと前川氏への人格攻撃ともいえる内容も含めて、講演依頼に対し「どのような判断で依頼されたのか」などと回答を求めています。安倍政権に批判的な人物の言動をチェックし、圧力をかけるものと言えます。
 今回の文科省の行為の背景には、自民党の国会議員からの働きかけがあったことが報道されています。
 意見の異なる者を排除する安倍政権の異常な体質が表れていると言わざるを得ません。


5.全教は、文科省に対し、過ちを認め謝罪し、政治家からの働きかけやその影響なども含め真相を明らかにするとともに、地方教育委員会や学校への教育施策の押しつけや不当な介入を行わないことを強く求めます。


                            以上
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18政府予算案閣議決定に [全教の活動]

【全教談話】
・ こちらの都合で、記事が遅くなりました。ごめんなさい。

「戦争する国」および「世界で一番企業が活動しやすい国」づくりのための予算から、


憲法と子どもの権利条約にもとづいた、


ゆきとどいた教育をすすめる予算への抜本的な転換を


〜2018年度政府予算案の閣議決定にあたって〜


2018年1月17日
全日本教職員組合(全教)
書記長 小畑 雅子


1、大型開発で大企業に奉仕し、アメリカとともに「戦争する国」づくりをすすめる予算案
 

 2017年12月22日、政府は6年連続で過去最大となる総額97兆7128億円(前年度当初比0.3%、2581億円増)の2018年度予算案を閣議決定し、17年度一般会計補正予算案とともに通常国会に提出します。大企業優先で庶民の暮らしに冷たい「アベノミクス」を継続し貧困と格差をいっそう拡大するとともに、安倍9条改憲の動きに合わせた大軍拡路線をひた走る予算となっています。


 「平成30年度予算のポイント」の「人づくり革命」では、「保育の受け皿拡大」「保育士処遇改善」「幼児教育無償化」「給付型奨学金の拡充」を掲げています。安倍首相が総選挙で公約した「高等教育無償化」「私立高校実質無償化」などは「2兆円パッケージ」に入れられ、消費税増税を予定する2019年度以降に先送りされ、「看板倒れであることが明らかになりました。さらに、「生産性革命」では、「持続的な賃金上昇とデフレからの脱却につなげるため」としながら、Society5.0を推進する大企業への予算措置や、賃上げや投資、研究開発などをおこなう企業に最大80%の法人税減税を可能とする税制など、予算面でも税制面でも「世界で一番企業が活動しやすい国」づくりのための大企業優遇であることは明らかです。


 また、軍事費は6年連続増額の5兆1911億円(同1.3%、660億円増)で過去最高額となりました。「イージス・アショア」やオスプレイ、ステルス戦闘機、無人偵察機等の導入で軍備増強にひた走っています。さらに、日本が初めて「敵基地攻撃能力」を保有するための長距離巡航ミサイル関連経費など、絶対に容認できない予算案となっています。その上、弾道ミサイル攻撃への対応や「スパイ衛星」開発などに補正予算2345億円を計上し、アメリカとともに「戦争する国」づくりをいっそうすすめるものとなっています。


 国民の生活に密着した医療・介護・年金は改悪し、教育・農林水産・中小企業等の予算も軒並みマイナス予算となっています。その結果、国の一般歳出に占める文教予算の比率は、2012年度7.93%だったものが、第二次安倍政権の発足以降毎年減り続け、18年度には6.87%となってしまいます。


2、ゆきとどいた教育をもとめる父母・保護者、国民の声に背を向ける予算案


 文部科学省予算は5兆3093億円(同0.01%、4億円減)、主要経費のうち文教関係費は4兆405億円(同0.06%、23億円減)と、ともに前年度当初予算を下回っています。35人以下学級推進や教職員定数改善には背を向け、グローバルな競争社会を勝ち抜く一部のエリート人材育成のために公教育を総動員し、子どもたちを競争に駆り立て、管理・統制する安倍「教育再生」をいっそう押し付ける教育予算案となっています。


(1)国の責任としての35人学級前進を放棄する教職員定数改善


 教職員定数については、新学習指導要領の円滑な実施と学校における働き方改革と称して、小学校英語の専科指導教員1000人、中学校のいじめ・不登校等への対応に50人、共同学校事務体制強化に40人、通級による指導や日本語指導などに対応するための基礎定数化に385人、学力課題解消や「チーム学校」整備、統合校・小規模校支援などに120人、合計1595人の定数改善をすすめるとしています。しかし、少子化による自然減3000人、統廃合の進展による定数減1050人、少子化等による加配定数減406人で、合計4456人の定数減をおこない、差し引き2861人の大幅な教職員定数削減がねらわれています。


 喫緊の課題である教職員の長時間過密労働解消には定数増が欠かせないことは中教審等でも議論されています。文科省概算要求でも一定の定数増が求められました。しかし、このように大きな「純減」が示されたことは到底容認できるものではありません。また、国の責任による35人学級の前進、高校や障害児学級・学校の教職員定数改善等については一切触れず、国民の願いに背を向けるものとなっています。特に、2018年度に本格実施される「高校の通級指導」の定数配置について予算が計上されていないことは重大な問題です。


(2)財界の求める「グローバル人材」育成に、小学校から大学まで公教育を総動員する教育予算


① 新学習指導要領で学校現場を縛りあげる徹底的なとりくみや、改訂をふまえた教育課程を押しつける予算37億9400万円が計上されています。「アクティブ・ラーニング」「カリキュラム・マネジメント」「PDCAサイクル構築」など、幼稚園から高校まで、一貫して安倍「教育再生」徹底がねらわれています。また、特別支援学校改訂学習指導要領を押しつける予算も1億400万円計上されています。



② 小・中・高校を通じた英語教育強化事業8億3700万円を含め「初等中等教育段階におけるグローバルな視点に立って活躍する人材の育成」に201億9200万円が計上されています。特に、「日本人としてのアイデンティティ」や「我が国の伝統・文化」が強調されている点や、民間事業者の「活用」拡大によって公教育の責任を果たそうとしない国の姿勢など、見過ごすことのできない大きな問題があります。


③ 競争主義に拍車をかけ、正常な学校教育に支障を来している全国一斉学力テストについては、国語、算数・数学、理科の悉皆調査に加え、中学校英語の予備調査をおこない、2019年度に実施するための準備等で52億円が計上されています。英語の導入によって学校現場の混乱や生徒への影響がいっそう大きくなることが懸念され、全国一斉学力テストの中止など抜本的な見直しがもとめられます。


④ 小学校で開始される「特別の教科 道徳」の教科書無償給与、評価や推進体制等研究会実施や「地域の特色を生かした道徳教育」、「親子道徳の日」などに35億2400万円が計上されています。家庭や地域まで総動員し、これまで以上の押し付けが強まる危険性が増大しています。安倍9条改憲を許さないとりくみと合わせて、国による道徳心の強要や愛国心の強制を許さないとりくみが求められます。


⑤ 「グローバル人材」育成の要でもある「高大接続改革」については、「大学入学共通テスト」の記述問題作問・採点検証等のためのプレテスト、「高校生のための学びの基礎診断」施行調査等に57億9100万円が計上されています。「共通テスト」では英語で民間検定を「活用」し、「基礎診断」では民間事業者に「測定ツール」開発・提供から、評価や教員研修、教育課程づくりにまで関与させるなど、教員の専門性を無視し教育産業に丸投げするものとなっています。拙速な「高大接続改革」ではなく、すべての高校生の学び・成長を保障する高校教育・高大接続・大学教育とするため、国民的な議論と合意形成を図ることが必要です。


(3)権利としての教育無償化を実現する教育予算へ


① 「高校生等への修学支援」については、高等学校等就学支援金等に3708億3500万円、高校生等奨学給付金については給付額増額で132億7900万円が計上されています。貧困と格差が広がる中、低所得世帯への支援が拡充される点は一定評価するものです。一方、「高校無償化」3年目の見直しについて協力者会議がおこなわれていますが、所得制限撤廃に関する積極的な議論が見られないのは大きな問題です。権利として、すべての高校生等が「高校無償化」となるよう強く求めるものです。


② 大学等奨学金事業については、2018年度から本格実施となる給付型奨学金について給付人員2万2800人分、無利子奨学金希望者全員への貸与など、1160億9600万円の予算が計上されています。給付型について、本格実施の予算が計上されたことは前進ですが、人数・支給額ともに決して十分なものではありません。必要とするすべての高校生・青年に給付制奨学金が実現されるよういっそうの拡充がもとめられます。


③ 私立高等学校等経常費助成費等補助については、幼児児童生徒の単価増額や特色あるとりくみ支援などで1033億6400万円が計上されました。また、私立学校施設・設備の整備の推進は、耐震化等の促進や教育・研究装置等の整備に102億4100万円が計上されました。保護者・生徒・教職員の願いである公私間の学費等経済的格差の是正、安定的な経営を支える公的助成など、公教育として国が私学を支える予算を拡充することが重要です。


(4) 安倍「教育再生」をすすめる「働き方改革」「チーム学校」ではなく、教職員がいきいきと働ける学校と教育を


① 「チーム学校」「働き方改革」の柱である専門スタッフや外部人材の導入については、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの増員に60億5300万円、学力向上を目的とした支援や学習プリント印刷・準備、授業準備・採点業務補助等をおこなう「スタッフ」導入に42億7200万円、公立中学校部活動指導員4500人配置に5億400万円、特別支援教育専門家等配置に13億4000万円が計上されています。 また、「学校現場における業務の適正化」として、教員の業務の明確化や時間管理の徹底、「業務改善アドバイザー」派遣、および、都道府県単位での「統合型校務支援システム」導入など、さらに、給食費の徴収・管理を学校から自治体に移行する予算が計上されました。これら一連の予算配分の中には、これまでの私たちのとりくみの到達であるということができるものもありますが、「教職員の業務負担軽減」を名目に学校そのもののあり方を大きく変質させる危険性をもつものでもあり、警戒が必要です。安倍「教育再生」に特化した「業務改善」はますます教職員と子どもたちを苦しめるものとなります。


② 「教員の資質能力の向上」として、教員の養成・採用・研修及び教員免許管理などの予算が計上され、とりわけ、教員免許状情報を適正に管理できる教員免許状管理の在り方・システム調査研究が新規に予算計上されるなど、教員の管理統制を強めるものとなっています。


③ 地教行法が一部改正され、すべての公立学校に学校運営協議会設置の努力義務が課されたとして、「学校運営協議会の設置・拡充に向けた調査研究事業」についても予算計上され、その拡大がねらわれています。


3、憲法と子どもの権利条約にもとづき、学ぶ喜びと希望を育む教育予算への転換を


 2012年9月、日本政府は長年留保していた国際人権規約A規約13条2項(b)(c)を批准しました。この結果、政府は2018年5月末までに、「給付奨学金導入」や「高校の入学金と教科書の無償措置」、「学校納付金等の無償措置」などの「無償教育の具体的行動計画」を国連に報告することが義務付けられています。そのため、国は無償教育を漸進的にすすめるとした国際公約を守り、教育予算を大幅に増やし、国民生活最優先の予算へと抜本的に組みかえることがもとめられています。
 

 全教は、アメリカとともに「戦争する国」づくりのための軍拡予算や財界の求める「グローバル人材育成」のための予算を大幅に削減し、国の責任による35人以下学級の前進、給付制奨学金の抜本的拡充、公私ともに学費の無償化をすすめる、子どもが安心して学べる教育予算への抜本的な転換を求め、教育全国署名運動や自治体要請・懇談等を軸に、父母・地域住民と力を合わせて奮闘する決意です。

                                       以上

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財政制度等審議会は、毎年教育予算を減らそうとする なぜ? [教育の無償化を]

【全教談話】財政制度等審議会の「平成30年度予算の編成等に関する建議」について
                          2017年12月13日
                          全日本教職員組合(全教)
                          書記長 小畑 雅子

1 11月29日、財政制度等審議会は、2018年度予算編成に向けた「建議」を財務大臣に提出しました。「総論」では、「経済・財政再生計画」が示す2016〜2018年の一般歳出の伸びを1.6兆円、そのうち社会保障関係費の伸びを1.5兆円に抑えることを「目安」として遵守することを求めています。そのため、2018年度予算では高齢化に伴う自然増6300億円を最終的に1300億円削減しようとしています。こうした動きは、財政健全化を強調しながら、大企業・富裕層優遇税制の是正などには触れず、軍事費・公共事業費の拡大を容認する一方で、医療・福祉・教育などの予算を削減し国民生活を犠牲にしようとするものです。その上、「消費税率の10%への引き上げは約束どおり平成31年10月に実施すること」を強調するなど、断じて容認できるものではありません。


2 私たちはこれまで、OECD諸国の中で日本の公財政教育支出の対GDP比が最低水準(2014年度は最下位)であり私費負担が大きい(2014年度はイギリス・韓国に次いで3番目)ことを指摘し、教育予算をせめてOECD諸国平均並に引き上げ、教育無償化等の前進により父母負担の軽減を進めることを求めてきました。こうした私たちの主張は29年間で4億5000万筆を集約した教育全国署名に明らかなように父母・保護者、教職員、地域住民、高校生をはじめ、多くの国民が支持する要求となっています。
 しかし、「建議」は「在学者一人当たりで見れば、OECD諸国と比べて、教育支出は高い水準にあり、公財政支出に限っても遜色ない」ため「公財政教育支出の対GDP比だけを見て、量的水準の拡大を目的化することは適切ではない」と、国民の願いに背を向けるものとなっています。
 その一方で、安倍首相が掲げる「人づくり革命」の2兆円に及ぶ政策については「政府の問題意識を共有する」と安倍政権に対して無批判な姿勢を示しています。また、「幼児教育の無償化を進めるにあたっては、公平性の観点から、標準的な保育料を超えた部分までも公費負担の対象とすることは適切ではない」と記述するなど、「無償化」を「誰にも保障される権利」に広げるのではなく「一部に対する支援」に止めようとしていることが明らかです。



3 小中学校の教職員定数については、文科省概算要求の定数改善3415人(2018〜2026年の9年間で約2.3万人)に対して、「児童生徒数の減少に伴う自然減や平成29年度の法改正に基づく基礎定数化を勘案した見通しによれば児童生徒あたりの教職員数は増加する」ため、さらに定数改善を図るには「定量的かつ客観的なエビデンスによる立証やPDCAサイクルの確立を大前提にすべき」としています。
 「働き方改革」については、第一に「教育委員会等から学校に対する調査・報告依頼など事務負担の現状を直視する必要がある」としながら、教職員の時間管理や管理職による業務適正化が不十分であることを理由にあげ「まず、教員の業務の見直し」だと断じています。教職員の長時間過密労働の大きな原因であり、教職員・子どもたちを苦しめている管理・統制の強化や「全国学テ」体制による競争主義的教育の激化などには全く触れていません。さらに、「学校業務のアウトソーシング化」を進める必要があるとするなど、公教育に対する国の責任放棄を促進するものとなっています。国は、「働き方改革」を口実にした民間への丸投げをこれ以上拡大せず、実効ある働き方改革にとりくむことが求められます。



4 「建議」では、新学習指導要領への対応について、小学校の授業コマ数が英語の早期化・教科化により、現行学習指導要領の941コマから新学習指導要領では964コマに増加するものの、文科省の実態調査から「981コマの授業が行われており、総授業時数の観点から見れば、既に新学習指導要領の必要授業コマ数を上回る授業を行っている現状にある」ことを引き合いに出し、まず「必要な授業を上回って実施される授業の英語への振替え」で対応するよう求めています。また、中学校英語教員やALT等の外部人材の活用を示しています。
 英語教育の小学校での早期化・教科化については、依然として反対する声が強く拙速な導入は慎むべきです。「グローバル人材」の育成を求めながら条件整備すら保障しようとしない姿勢は、ブラック企業とも揶揄される学校現場の長時間労働を放置している国の責任を免罪し、さらなる過酷な労働を教職員に強いるものです。



5 高等教育の無償化について、奨学金制度や大学授業料減免の拡充は「真に支援が必要な低所得世帯の若者に絞った対応とすべきである」と求めています。やはりここでも、「建議」がいう無償化とは、誰もが権利として受けることのできる奨学金をはじめとした高等教育の無償化ではないことが明らかになっています。
 さらに、大学生の「基礎学力不足」「学修時間不足」を指摘し、「全ての学生を対象とするのではなく、学修の成果を確認しつつ、勉学に励もうとする意欲がある学生を対象とする、進学後に、勉学に励まない学生は支援の対象から外すなど、学生が勉学するインセンティブを高める工夫」を求めています。
高等教育の無償化は、すべての学生が安心して学ぶことができるよう、国が責任を持ってすすめなければならないものです。日本政府が2012年に留保撤回した国際人権規約社会権規約13条2項(b)(c)が締約国に求めているのは、権利としての教育無償化です。その視点が「建議」ではまったく欠落しています。


6 しかし、今日の財政危機を招いた主たる要因は、アメリカや財界の要求そのままに国民には負担増を求めながら、大企業には優遇税制と大型公共事業などの大盤振舞を続けてきた結果に他なりません。財政審は、本来、政府の財政方針を厳しく監視し、是正すべき責任があります。それを放棄し、国民に財政危機の責任を押しつけるような主張は本末転倒であり、断じて容認できるものではありません。
 日本政府は国連社会権規約委員会から2018年5月31日までに定期報告を提出するよう求められています。そこでは「無償教育の迅速・効果的達成と計画的・具体的・目標明確措置」「朝鮮学校に対する高等学校等就学支援金支給」「高等学校等就学支援金に入学金・教科書代を含める」など、教育の無償化をすすめる具体的な計画・施策が求められています。
 すべての国民の学ぶ権利の保障とそのための教育予算の増額は国際社会の常識です。全教は、2018年度予算編成にあたり、国民的願いであり国際的常識でもある、小学校から高校までの35人以下学級の早期実現、高等教育までの学費の無償化、給付制奨学金の創設・拡充のための財政措置をおこなうことを強く求めるものです。

以  上

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設置基準を!定数改善を! 全教が文科省に要請! [特別支援教育]

【全教障害児教育部】2017/08/02
◆障害児教育部文科省交渉


障害児教育部は8月2日、文科省に対して「豊かな障害児教育を前進させるための要請書」にもとづく交渉を行いました。


 設置基準の策定については、
従来通り「特別支援学校は障害に応じた多様な設備が必要なため設置基準はつくらない。学校設置については設置者の責任で行う」との回答でした。


 障害児学校の定数改善については「定数増を求めると財務省から未充足を指摘される。未充足を解決する必要がある」、


 障害児学級の定数改善については「平均すると3~4人になっている。標準法を改訂する場合は複式学級(障害児学級以外も)全体を考えなければならない」という趣旨の回答がされました。


 障教部の障害児学級の代表者は、在籍児童生徒数が増えて6名以上の学級が多くなっていること、学年が複数にまたがっていて担任だけでは十分に対応できないこと、知的障害のない発達障害児や外国籍の児童生徒など多様な実態の子どもが在籍していること等を伝え、8人1学級を6人にしてほしいと訴えました。


 障害児学校の代表者は、大規模学校になると子どもの顔も保護者の顔も覚えきれず危険であること、知肢併置でも知的障害の学校として教職員数が計算されると標準法以下の配置になってしまうこと、訪問と重複を一緒にカウントすると様々な弊害があること、単一障害だとどんなに障害が重くても重複学級にならず手厚い指導ができない等を訴え、改善を求めました。



 また、交渉の冒頭には、文部科学大臣あての「特別支援学級の学級編制基準の改善を求める要請書名」を17231筆提出しました。

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8月8日人事院勧告出る 全教が声明 [全教の活動]

【全教声明】
2017年人事院勧告について
       2017年8月8日
       全日本教職員組合(全教) 中央執行委員会
1. 人事院は本日、一般国家公務員の給与等に関する勧告と報告を内閣総理大臣と両院議長に対し
て行いました。その構成は「職員の給与に関す報告」および「勧告」、「公務員人事管理に関する
報告」からなっています。


2. 人事院は今年4月における官民較差について、国家公務員給与が民間給与を「平均631円、0.15%」下回っているとしています。そして、民間賃金調査結果にもとづき、行政職給料表(一)を改定して初任給を含めて30歳程度までの号俸では1,000円引き上げるとともに、その他については400円を基本としたベースアップ、一時金については0.1月引き上げ4.4月としたうえで、引き上げ分をすべて勤勉手当に充当するとしました。再任用職員の賃金もこれに準じた改定を行うことなどを勧告しました。


  2015年度からの「給与制度の総合的見直し」にあたり昇給を1号抑制したことに対し、2018年4月1日に37歳に満たない職員を対象に1号上位の号俸とするとしました。


  「給与制度の総合的見直し」における配分見直しの一つの柱であった係員および係長にかかる本府省業務調整手当を2017年4月に遡って係員は現在の3.5%相当額から600円、係長は現在の5.5%相当額から900円引き上げるとともに、2018年度からは係員は4%相当額に、係長は6%相当額に引き上げるとしました。


  55歳を超える行政職給料表(一)6級相当以上に行っていた1.5%の減額支給措置は2017年度末で廃止するとしました。


3. 本年の人事院勧告における給与の引き上げ額は、昨年を下回る超低額であり、一時金の引き上げを含めても公務労働者の生活改善には程遠く、積極的な評価をすることはできません。一方、人事院が月例給および一時金を4年連続で引き上げる勧告を行ったことは、この間の春闘における官民共同のとりくみの前進、すべての労働者の大幅賃上げで貧困と格差を解消し日本経済の回復を求めてとりくんできたわたしたちのたたかいを反映した側面を持っていることも事実です。安倍政権の退陣を求めるとともに共謀罪法案に反対するたたかいや森友・加計問題での政治の私物化、強引な国会運営などによる安倍政権への批判と不信感の高まり、都議会議員選挙における自民党の惨敗など政治的力関係を変化させてきた国民のたたかいも反映しています。


  同時に、国家公務員の内部に格差と分断を拡大する内容も盛り込まれています。一つは、本府省業務調整手当の引き上げを現給保障にともなう原資を使って行ったことに象徴される「霞が関」と地方の国家公務員間の格差拡大です。昨年に続いて2年目となる措置です。二つは、一時金の引き上げがこの間すべて勤勉手当に充てられていることに見られる成果主義賃金の拡大・強化です。


  また、わたしたちが一貫して強く公務職場における臨時・非常勤職員の待遇改善を求めてきたことを反映し、人事院は臨時・非常勤職員の待遇改善に触れています。しかし、その内容は「慶弔に係る休暇等について、検討を進めていく」等としており、安倍政権の「働き方改革」に追随する消極的な言及にとどまっています。人事院が労働基本権制約の代償機関としての役割を果たしているとは到底言えない内容です。


4. 「公務員人事管理に関す報告」では、「公務における働き方改革の意義と必要性」が強調され、「人材の確保及び育成」、「長時間労働の是正」「仕事の家庭の両立支援」「非常勤職員の勤務環境の整備」「高齢層職員の能力及び経験の活用」などの項目が挙げられています。それらの項目に関わる指摘は、少子高齢化と労働力人口の減少への対応策です。不妊治療への支援や非常勤職員の慶弔休暇等の検討なども含まれていますが、公務労働者の賃金改善や働く権利の保障、長時間労働を抜本的に解消するための定数増などの視点は欠落しています。


  2018年3月末の定年退職者から年金支給開始年齢が満63歳に引き上げられます。人事院は再任用希望者の増加とフルタイム希望に反して短時間勤務となっている職員が多いことなどの現状を認め、「定年の引上げに向けた検討を鋭意進める」としています。政府が「経済財政運営と改革の基本方針2017」で「公務員の定年の引上げについて、具体的な検討をすすめる」としたことを受けたものです。報告では、「戦力としてその能力及び経験を本格的に活用する」としたうえで、「能力・実績にもとづく人事管理の徹底」など成果主義の観点が貫かれていることが特徴です。全教は、2011年に人事院が「意見の申出」を行った「定年年齢の段階的延長」の実現のために、総人件費抑制の枠にとらわれることなく、定年延長に必要な措置を人事院が政府に求めることを改めて要求します。


5. 全教は憲法闘争や「共謀罪法」廃止を求めるたたかいを柱に「すべての労働者の賃上げで景気回復と地域経済の復活を」をかかげ、全国一律最低賃金制の確立と今すぐ、どこでも最低賃金1,000円以上への引き上げ、労働法制の大改悪反対などの課題を結合して夏季闘争をたたかいました。具体的には、17春闘におけるストライキや統一行動への支援、また最低賃金闘争においても、公務員賃金との関連を明確にして官民共同のとりくみをすすめました。さらに、公務労組連絡会・全労連公務部会が提起する人事院に向けた公務労働者の賃金改善署名では全教・教組共闘連絡会は5万3、083筆(公務労組連絡会全体では14万720筆)を集約しました。7月21日に行われた夏季闘争における最大規模の中央行動では、「共謀罪」廃止の課題や「えがお署名」提出行動と一体的に全国から約300名の参加で成功させました。


6. 教職員給与を含め地方確定闘争では、教職員をはじめすべての公務労働者の生活改善につながる賃金引き上げ、すべての世代における賃金底上げ、臨時教職員の待遇改善を基本要求にかかげ、要求の前進をかちとることが重要な課題となります。また2018年3月末で「給与制度の総合的見直し」における現給保障の廃止を人事院が明確にしたもとで、現給保障の廃止による大幅な賃金ダウンを生じさせない措置を当局に迫る課題も重要です。全教は、子どもたちの教育に教職員が力を合わせて、生活の不安なしに専念できる教職員の待遇改善を文科省と地方教育委員会に引き続き求めるものです。同時に、憲法改悪と一体の安倍「教育再生」反対、憲法9条改憲を許さないたたかいと結合し、労働基本権の確立、教職員の長時間過密労働の解消、地域格差拡大反対、成績主義賃金の拡大を許さないたたかいに引き続き全力をあげる決意です。


                   以上

すでに、静岡市教職員組合は、静岡市人事委員会(政令市権限移譲によって、県から政令市へ)に対して、学校現場について知ってほしい、多忙な状況を理解してほしい、臨時非常勤の方が1割から2割もいて同じように働いているなど、生々しい状況を伝えながら、賃金・労働条件の改善、臨時非常勤教職員の待遇改善などを要請してきました。
 政令市静岡、浜松の人事委員会勧告は、昨年は9月末でした。


 全教静岡は、8月末に県人事委員会へ要求書を出し、9月に要請行動を行います。
 県人事委員会勧告は、最近は10月中旬です。


 これを読んでおられるみなさんの要求をお寄せください。


全教静岡でも、8月末に

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