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静岡市の教職員評価制度試行に対する静岡市教組の意見発表2/4 [教職員評価の問題]

08年2月4日に、静岡市役所清水庁舎において、
2年次第5回静岡市教職員評価制度検討委員会が開かれました。

今回は、市内10団体から「意見聴取」する場でした。

意見発表したのは、次の10団体です。
■静岡市校長会■静岡市教頭会■静岡市幼稚園長会■静岡県教職員組合静岡支部■静岡県教職員組合清庵支部■静岡市教職員組合■静岡県学校労働者組合■静岡市立高等学校教職員組合■静岡市立清水商業高等学校教職員組合■静岡市労連幼稚園分会

☆ こういう機会は、1年前の1年次の検討委員会でもありました。団体の中には、1年前の「スタンス」と変わった?と思われる意見発表もありました。今後、お伝えしたいと思います。

☆私たち、静岡市教職員組合の委員長が意見発表した内容をお伝えします。是非ご意見をください。
※尚、〈資料1~3〉は略します。お知りになりたい方はご連絡ください。

1,教職員評価制度の強引な導入は学校教育の破壊につながる

(1)制度導入の前にまず教職員評価を給与や昇級には反映させないことを確約するべきである
 ①昨年の職員団体からの意見聴取でも、全ての団体が教職員評価を給与や昇級に反映させることには反対の意見を表明した。にもかかわらず、教育委員会は未だにこの制度を給与や昇級にリンクさせるのかさせないのかを明言していない。このことが教職員の不安をあおっている。制度施行の前に、教育委員会は教職員の不安解消のために誠意ある説明をすべきである。

 ②すでに東京や大阪など他の自治体で給与や昇級に反映されるようになっており、それらの自治体では多くの教職員が実質的に給与を切り下げられている。 静岡市も同じようにならないという保障がどこにもない。<資料1;大阪府  堺市の例・略>

(2)個人を評価する教職員評価制度は学校の組織としての力を失わせる危険性が大きい
 ①学校教育は集団の中で行われてこそ意味がある。学校にとって一番大切なのは教職員集団の団結力である。教師と言えども完全な人間であるはずがなく、得手不得手もあれば長所短所もある。それをお互いに補い合い、高め合うことができる教職員集団を育てることが最優先されるべきである。

 ②子どもの成長は一朝一夕に実現するものではない。また、1人の教師の力だけで引き出せるものでもない。ある学年でその子どもが大きな成長を見せたとしても、それはもっと前の働きかけや何年もの積み重ねの成果かもしれない。

 ③上記の二つの理由から考えて、教職員個人個人の評価を中心とした教職員評価制度は学校教育に馴染まないと考える。さらにこれが給与や昇級に反映されるようになれば、教職員の団結が破壊され、学校教育が成り立たなくなる危険性さえある。また、民間企業の間でもいわゆる成績主義による歪みがいくつも報告されており、却って生産性が低下したとして大幅な見直しをした企業も出てきている。こうした事実に目をつむることなく、重要な事例として参考にするべきである。<資料2;民間企業の調査報告・略>

(3)結論として
 教職員の資質能力の向上や学校の活性化をめざすなら、教職員評価よりも先に、教職員が自ら進んで研修を行えるだけの時間の確保と、同時に、教職員同士がその都度意見交換し、援助し合い、互いの教育実践を交流できるような心のゆとりを持てる環境の整備が必要である。そのための行政の努力が見られない中での教職員評価制度導入には、断固反対と言わざるを得ない。<資料3;教職員の多忙の実態・略>

2,現段階ですでに生じている問題点について

(1)進めるテンポが速すぎる。特に管理職への説明にもっと時間を費やすべきで、それがないために内容を充分に理解していない校長も少なくなく、「自己目標シート」の段階でも教育委員会の説明との食い違いや人権侵害にもなる問題が生じている。
   ※今までに報告されている問題
    ・校長の判断で自己目標が4つから5つに増やされ、しかも自己目標がすでに印刷されたシートが配られた学校がある。
    ・面接を教頭と教務主任とで行った学校がある。
    ・自己目標についての面接の中で、校長による退職勧奨が行われた。
    ・面接の際に他の教職員の動向を探るような質問した校長がいる。
    ・「最低でも3回は書き直させる。」と発言し、実際に何度も自己目標の書き直しをさせた校長がいる。

(2)県の教職員評価試行で指摘されている問題点ついて、十分な検討がされているとは言えない。
   ※県の試行で指摘されている問題点
    ・面接のために膨大な時間が費やされ、期日までに面接を終えることができなかった学校がいくつもある。
・一次評価者である教頭が面接に追われ、TTで入るはずの授業にほとんど出られなかった学校がある。
    ・評価のため全員に公開授業、授業案の提出が課せられた学校も少なくなく、教職員の新たな負担となっている。

3,「職務別シート」についての見解
     ※ 来年度「自己目標シート」とあわせて、「職務シート」を試行すると市教委は言っています。

(1)教職員の新たな負担増となる
 日常的に、あるいは必要に応じて行われているものをわざわざ1つのシートにまとめるのは二度手間でしかない。
 試しに・・・
 全部で36項目の評価と3つの説明文記入でどれだけの時間が必要になるか?
   3分×36=108分  15分×3=45分
およそ2時間半は最低でも必要になる。
 今でさえ残業時間が過労死ラインを越えており、法で定められた休憩時間もほとんどとれていない実態であるのに、この時間をどのように確保するのか? しかもこの作業が個人差はあるにせよ精神的なストレスを伴うことを考えれば、教職員の多忙に拍車がかかることは目に見えている。

(2)評価項目の妥当性について疑問がある
 1人の教師が持つ項目として36項目は多すぎる。実際には項目だてして整理などしていないが、その場面場面で教師がその都度考えることばかり。だからと言ってこうやって項目立てて示されると、大変なプレッシャーになる。
 逆に、たとえば授業の構想に関して、この3つだけ意識していればいいのかというとそうではない。これでは不十分だし、学級や子どもの実態によってはもっと重要なことが出てくる場合もある。
 自己評価をするのなら、自己目標シートだけで十分その役割は果たせるはず。

(3)評価基準が示されていない
 「評価に関する参考資料」に書かれているのは着眼点であって、どれだけできていればAと評価できるのか、という評価基準ではない。これで客観的な評価ができるのか? 自己評価だけならまだしも、校長による評価もされるとなると、客観性、公平性が大変重要になってくる。
 しかし、このようなことはごくごくあたりまえの常識であって、半年間も検討を重ねたにもかかわらず肝心要の評価基準が示されていないということは、すなわち、教職員を客観的な基準で公平に評価することが現実には不可能であるということを、教育委員会と検討委員会の先生方ご自身が認めたも同然である。

(4)評価者が評価の根拠を説明する欄がない
 最終的な教職員評価は評価者による評価になるとすると、評価される者に対し、なぜそのような評価をしたのかが明確に示される必要がある。不服申し立てや、将来的に給与や昇級にリンクした場合には訴訟になる可能性もあることを考えると、面接での口頭説明だけではなく、文書として残す必要がある。

(5)結論として
 まず、これだけ問題の多い「職務別シート」の試行の来年度からの試行に反対する。いつまで試行を行い、いつから実施するのかも明らかにされず、我々が指摘する問題点にも誠意ある回答がないままなし崩し的に新しい段階に入ろうとすることには、大きな不信感と憤りを感じる。少なくとも先に述べたような問題点と我々の要求についてきちんと検討した上で、再度、各職員団体への説明会と意見陳述の機会を設けるべきである。 

以上です。


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ダイコン

当日の検討委員会の各団体の意見を聞いていて、びっくりしたことがあります。
① ある教職員組合から「静岡市の安定した教育にご尽力いただき感謝」と言った言葉が聞かれたこと。そこまで「外交辞令」を使う必要が、あの場であるのでしょうか。もし本心であるとしたら、到底現場感覚では考えられません。該当組合の方は、ご存じなのでしょうか。
② また別の教職員組合からは、「やらされるのでなく、主体的に取り組む、取り組むべきだと考えている。」「静岡市の多くの教職員が主体的に取り組もうとしている。」という意見表明が聞かれました。
 教職員評価制度導入の是非に対して「主体的に取り組む」のではありません。文脈からして、制度構築に向けて主体的に取り組むというのです。
 全国の教職員評価の動向を知っている幹部からの言葉ですから、びっくりです。これも、現場教職員の声を本当に代表して言っているのでしょうか。注・個人の見解を表明する場ではなく、団体の意見を表明する場で。

 ちょっと、見識を疑います。
by ダイコン (2008-02-07 23:17) 

組愛ちゃん

2年次第6回静岡市教職員評価制度検討委員会の傍聴をお願いします。

2008年 3月11日(火)14時00分~16時00分
場所
静岡市役所 清水庁舎 3階 313会議室
内容
平成20年度の試行について
傍聴
30人まで・先着順 今まで傍聴者は10人程度でした。
◆ 今年度後期から市教委は、「自己目標シート」の提出を試行しました。
 尚、2/29が校長から市教委への提出日です。
 来年平成20年度は、「自己目標シート」に加えて「職務シート」との2本立て
で行うことを、市教委は言っています。「評価者評価」はまだ行わないということです。
 どんな議論がされているのか、一度聞きに行ってください。
by 組愛ちゃん (2008-02-28 20:05) 

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